|インテリアコーディネートとディスプレイの違いって?
ある日、こんな質問をされました。
「インテリアコーディネートとディスプレイの違いってどのくらい違うん?
たとえば、ミートソースとカルボナーラ?
それとも、うどんとパスタ?」
その2択だったら、
「うどんとパスタ!」
どっちも麺類だけど、
ルーツが全然ちがう食べもーーーん((+O+))
そんな会話をしたあと1人になって、
両者の違いについて
もう少ししっくりくる「たとえ」がないかを考えました。
そこで浮かんだのは、化粧品。
それは、ベースメイクとポイントメイクの違いです。
ベースメイクは、下地やファンデーションで土台を整える役割。
ポイントメイクは、口紅やアイシャドウで、顔にアクセントや表情を加えます。
空間に置き換えると、
インテリアコーディネートは空間のベースメイク。
壁紙やカーテン、家具など大きな要素を整えて暮らしやすくすること。
ディスプレイはポイントメイク。
好きな小物やアートを飾って
空間に個性や雰囲気をプラスして、
空間を演出し、気分を引き上げる効果がある。
ベースメイクは必要だけど、
ポイントメイクは必要ないでしょうか?
そんなことはないはず。
ファンデーションで終わった顔は、まだお化粧の途中経過。
土台が整ったら、ポイントメイクで魅力アップ&気分アップさせたいですよね。
|今、住まいに求められていること
ところで、
つい先日に東京ビッグサイトで行われた
「インテリアライフスタイル東京2025」のセミナーで、
Room Stylist整理収納アドバイザーのひでまるさんがこんなことをおっしゃっていました。
「店舗と家の境界線がない空間づくりがしたい」という傾向が増えてきている、と。
たとえば、
・ボタニカルカフェのようなダイニング
・アートギャラリーみたいな廊下
・リゾートホテルのようなワンルーム、
でしょうか。
つまり、住まいの中で非日常を感じたい人が増えているということです。
ディスプレイ演出で作り上げられたワクワクする商業空間、
そこで味わったあの感覚を自宅でも味わいたい、そんな人が増えています。
ディスプレイって、店舗のためのもの?
そうなんです!
現在、ディスプレイ演出は、商業空間で一般的に使われています。
たとえばアパレルショップ。
VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)という言葉をご存知でしょうか?
店舗のディスプレイやレイアウトを工夫して行う、マーケティング手法の1つです。
お客さんが商品を見つけやすく、
買いやすくなるよう視覚的に工夫する販売戦略です。
お店の入口には目を惹くディスプレイをして入店率を上げ、
中に入ると、しぜんに回遊できる導線をつくる。
視線を誘導して、楽しく買い物ができる工夫が
ふんだんに仕込まれています。
|住まいにディスプレイをとり入れると、どんないいことがあるの?
“お店に入りたくなる“ディスプレイ
そのテクニックを住まいに置き換えると、
“帰りたくなる家”ができあがります。
視線誘導のワザを使って、目線の高さに目を惹くものを飾り、
見せたくないものは、そっと隠す工夫をする。
それだけで、景色がよくなり、居心地がよくなります。
好きな空間で過ごしていると、心も軽やかに変わり、行動まで前向きに変わっていきます。
帰宅前にはちょっと嫌なことがあったような気もするけど、
視線の先に、かわいらしく飾ったお花が目に入ったら
フッと気分が切り替わって、優しい気持ちになり、ちょっと元気をもらえる。
つまり、ディスプレイは
”気持ちをフワッと包んでくれ、気分をきゅっと上げてくれる”
魔法のような存在なんです。
|まとめ
ディスプレイは単なる「飾り」じゃなくて、
「暮らしの中で、気分をきゅっと上げる魔法」みたいなもの。
空間のベースを整えたら、次は仕上げのポイントメイクを。
小さな工夫で、毎日の暮らしがもっと好きになるはずです。
あなたの家にもディスプレイの力を借りて、
”帰るのが楽しみになるおうち”を目指しませんか?
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